今の政治家は雰囲気を読めない。

 永田町では東日本大震災の復興資金を捻出するため、老齢年金の支給年齢を3年遅らせて『68歳にしようか』とか、もっと遅らせて『70歳にしようか』と考えているらしい。
 だけど、今の65才支給でも一般的な定年が60歳だから『5年間は自己資金でなんとか食って行け』という事になる。
 古女房と1年間300万円で暮らすとして、5年では1500万円かかる。これが68歳になると2400万円だし、70歳だと3000万円の自己資金が必要となる。
 自宅を長期ローンで買っていたら自宅を売っても年金支給年齢までの自己資金が残るとは思えない。
 
 単純な年金支給年齢の引き上げは生活保護世帯を増やし国家予算を圧迫するだろうし、生活保護を受けられなければホームレスになったり、ゴミ屋敷が増えたりするだろう。
 企業に定年制延長に協力してもらおうとしても、社内規定は変更しても肩たたきで早期退社を余儀なくされる人は予想外に多いと思う。
 
 震災後数ヶ月は国民のほとんどに復興増税を受け入れる意思があった。しかし、半年が過ぎ、東電のふてぶてしい態度や、国会議員が自分の議員生命延命で口を開いているのが判り、増税受け入れ気分がつぶれてしまった。
 もっと早く期限付きの臨時増税案を作って、年内には総選挙を行うべきであったのではないだろうか。でも、それでは民主党が政権の座から滑り落ちるので実行するわけがない。
 
 今から出来る復興資金の捻出方法は。そうだな~。国会議員全員が議事堂の前で『復興資金のために国民1人当たり1万円以上の募金をお願いします』と土下座した後、議員在職年数に100万円をかけた募金でもテレビ中継でやって見せればいいんじゃあないだろうか。
(そうしたら俺だって10万円くらいの寄付はするよ!)