小さな時間との戦い。

 かなり前の事になりますが、スーパーのレジに並んでいると、後ろにアイスを持った幼稚園か小学校低学年の女の子が並びました。そして進みの遅いレジに『溶けちゃう』『溶けちゃう』とアイスの事を心配します。私はその女の子に順番を替わって上げるとレジが済んだら『ありがとう』と手を振ってスーパーを出て行きました。
 私の買い物もそんなに多くありませんでしたので、女の子と私でもレジの時間は長くなく、女の子のしぐさに後ろの人も笑っていたので安心しました。
 
 もう一つは女房と都心に買い物に出た帰りの電車の中で、数人の女子高生がお小遣いの話をしていました。とはいえ様々な手段で小遣いを得るもので、母親は渋いから父親に甘えたり、祖父母に甘えてゲットしたりと知恵をしぼるものです。
 中に、コンビニでバイトをしている子がいて、その子のボヤキが面白く、言葉の一部を変えればまるでOLみたいでした。どうも同じバイトに少々歳をくった男性がいる様子で『そのオジサンがねえ、レジが遅くてそっちに並んだ客が私にまで文句を言って行くしさあ。』とか『冷蔵庫の飲み物の缶とかボトルを追加するのにスッゴク時間がかかるし。』とか『大人なのに使えないんだよね。』とぼやいていました。
 話の様子では独身で30歳そこそこの男性らしいのですが、高校生からみれば年上男性は皆オジサンだし、自分より仕事の手順が悪ければ無能に見えるのだろう。なおかつ、バイトのオジサンを課長なり係長に替えたら、OLのボヤキによく似ています。私も働いていた時、何と言われていたか考えたらゾッとしました。
 そして、その子の結論は『○○はいいよね。甘えてお金がもらえるから。』『私なんかお金が欲しいと遊ぶ時間が減るし、遊んでればお金が無くなるし。』とケラケラ笑っていました。