日本が脱原発を果たすには。

 物造り立国の日本は自動車や半導体をはじめ、町工場でもMC工作機械を使っているし、連続加工のライン成型機械など長大な設備も多数ある。これらすべての機械は突然の停電で重大な被害を受ける。今までの我々は安価で安定した電力を供給する電力会社を信頼して安価な工業製品を作ってきた。
 大規模停電によるラインのストップを回避するには、各工場で自家発電を設置するしかないでしょう。そして、工場の稼動状況で余剰電力が生じた場合は電力会社に売ればよいと思います。ただ、弊害として燃料の安定確保の問題と二酸化炭素の排出の問題をどうするかです。
 
 電気の欠点は保存が難しいと言う事です。特に交流電力の保存は、現時点では直流に変換して充電する事しかできませんので、どうしても交直変換時と充放電の化学変化時にロスが生じてしまいます。
 昔、科学雑誌サイエンスに電気でフライホイールを回し、停電したらフライホイールから電気を取り出すという案がありました。でもいまだに実用化されていません。
 回転運動で発生する交流を回転運動で保存するのはよいアイディアなのですが、技術の進歩で交流直流の変換ロスが少なくなっていく現代では時代遅れになってしまったのでしょうか。
 まあ、非接触型の軸受けとか、真空容器中でフライホイールの周辺速度が音速を超える高速回転とか、当時は開発されていない技術を含んでいましたので立ち消えしてしまったのかもしれません。