チャイナ・シンドローム?ブラジル・シンドローム!。

 チャイナ・シンドロームという映画は1979年3月16日に公開され、アメリカのスリーマイル島原発事故は直後の1979年3月28日に起きた。チャイナ・シンドロームとはメルトダウンした核燃料が高温を保ったまま発電所の床を溶かし、地表を溶かし、中国にまで達してしまうという比喩的表現だったが、実際にスリーマイル島原発事故が起こった事により大ヒットとなった。
(参考資料:ウィキペディア・こんなに詳しく覚えていなかった)
 余談だが、女性ジャヤーナリスト役はジェーン・フォンダで、ほぼ10年前に作られたエロチックSF映画『バーバレラ』のセクシーでキュートな美少女も敏腕のおばさんジャーナリスト役がピッタリになっていた。
 日本だと中国はすぐ隣だから、福島第一原発の核燃料の達する先はブラジルになる。チャイナ・シンドロームではなくブラジル・シンドロームと言うべきだろう。
 そうさな、核燃料がドンドコドンドコと深い穴をあけて行ったら、地上の放射性物質を洗ってその穴に流し込んでしまえばいい。そして地上は綺麗になってメデタシめでたし。
 とは行かないのが世の常なのだ。地中に水を流し込むのは非常に危険な行為なのだ。昔、アメリカで地中深くに水を流し込んだ話を新聞だったか雑誌で読んだ。異常など起きないだろうと地中深くに注水したら、地震が多発し注水を止めたら地震は収まったという。原因は地中に流し込んだ水が潤滑剤の役目をして古い断層がずれたと言う事だった。
 もし、地下に岩塩層があったらどうなるだろうか。塩は水に溶けるので、巨大空洞もできるだろうし、長い年月が経つうちに濃い塩水が地表にしみ出して甚大な塩害を起こすかもしれない。
 人間が予測だけで自然に手を加えるのは慎重を期すべきだ。さもないと微妙なバランスが崩れて手痛いシッペ返しを受ける事となる。