省エネ型の生活。見直したぜ。

 30年くらい前だったか、それ以上だか忘れたけど。それと、たぶん那覇市役所だったと思うけど、自然の風の利用を考えて設計されたと科学朝日で読んだ。私はその記事で初めて『風の道』という言葉を知り『風の道』という言葉が好きになった。
ジブリ作品「トトロ」の挿入曲「風の通り道」とは別の言葉です)
 沖縄の昔の民家は2~3方を開け放す事ができる。電気の不自由だった時代に暑さをしのぐには、無用心だけど風通しを良くするしかありません。それは究極の省エネ住宅だと思います。私も『風の道』があるそんな家が欲しいと思いました。
 仕事で無線局を作る時、送信機の廃熱をどうするかという問題が起きました。例えば、10Kwの送信機はそれとほぼ同じ10Kwの電力を熱として放出します。そんな送信機が10台も20台もある送信機室を30度以下に保つには、冬場でも大量の空気を取り入れて廃熱を外に出さなければなりません。
 送信機室にはチリや小さな虫が入らない様にしなければなりません。そのため吸気には大きなフィルター室を作り、排気にも大きな消音室を作らなければなりません。すると建築屋さんが『今の建築技術なら何でもできます。窓も無い密室を作れば空調で砂漠から南極まで再現できますよ。』と言いました。
 そして、50過ぎて家を建てる時。私は省エネの『風の道』か、それとも最新の『人工気象』による家か悩みました。でも結局、出来上がったのは持ち金に応じた小さな家でした。エアコンも窓枠にはめる簡易型ですが、夏場に使うと外に出るのが億劫になってしまうので、ほとんど使いません。北側の窓が小さいので『風の道』も不完全です。夏場には部屋の温度を上げないために南窓と屋上に農業用の遮光ネットを張っています。
 ワッハッハ~。笑っちゃいますよ。理想の家を建てるためには金を貯めなきゃあ駄目なんですね~。夏場でも寒いのは私の懐具合でした。でも今は自慢できます。私の家はチョッピリ省電力タイプで~す。