下々の声は上にとどかない。

 JR中央線の三鷹には、菅直人(現総理大臣)の事務所があります。常時、政治家を目指す専従の人やボランティアの方が数人はいる様ですが、今年は統一地方選挙がありますので活動が忙しく出払っている事もあるみたいです。
 この様に、上に立つ人は何人もの人によって支えられています。そして、上に立つ人には、ものすごい量の意見が寄せられ、上に立つ人の処理能力を超えるほどです。そこで、支える人が取捨選択して量を減らします。
 人が取捨選択する時にはどうしても主観が入ります。単なる批判を取り除いたり、主義主張の異なる意見を外したり、個人の利益誘導につながるものを捨てたりするのは当然です。あるいは、政治家として自立しようと思う人は、自分の政治目標にしたい意見は自分のものとして横取りしてしまう人もいるでしょう。
 これは神代から行われていた事で、天皇も将軍も周囲で支える者達によって目を覆われ、耳を閉ざされ、時には口も塞がれて真実を知る事も、話す事もできなかったかもしれません。周囲の人々にすれば、天皇や将軍が自分に都合よく動いてくれれば、それに越した事はありませんので、意図的に利益誘導を考えるでしょう。
 今も昔も、権力構造とそれに群がる有象無象のたかり屋構造は変わっていません。