○○君のその後。

 万年筆のカツアゲからしばらくして、○○君は3人のカツアゲ組みに体育館の裏に呼び出されました。カツアゲ組みは○○君側の立会人として、私ともう一人の腕をつかんで体育館の裏に連れ込みました。
 壁際に○○君を立たせ、両側にカツアゲ組みが立ち、そいつらが私達の腕をつかんでいます。○○君を中心に5人が並ぶ形になりました。私達は逃げる事も先生に通報する事も出来ずに萎縮してしまいました。
 ワルが○○君の前に立って威嚇し『ホラッ。殴ってみろ。』とジリジリ詰め寄ります。○○君が後ずさりするうちに5人の列は背中が壁に着きました。○○君が恐怖からワルを突き飛ばして逃げようとしたら、とたんに一方的に何発も殴られてしまいました。
 殴り合いが始まったとたんに、○○君の両側のカツアゲ組みは私達の腕を引っ張り、2人の殴り合いに割り込めない様に壁際から離れました。○○君の眼鏡が吹き飛んだ所でワルの攻撃は止まり『あいつが先に手を出したんだ。』と捨て台詞を残して立ち去りました。
 先生に知らせれば○○君だけでなく、今度は私達も同じ事をされるだろうと恐怖を感じました。また、○○君も屈辱で震えながら『先生に言ってもどうにもならないよ。』とあきらめてすすり泣きました。
 
 この思い出は、今の中国の理不尽な要求に似ています。防衛側に比べると、攻撃側には次の1手が立てやすいのです。
 日中の外交問題ですから、中国に『理不尽な事はやめて話し合いましょう。』と日本が言ったとしたら、中国側はニヤリと笑って『百年前に日本が清国にした事と同じ事をしているだけですよ。』と言うかもしれません。
(力の世界の脅しのパターンは100年前も今も変わりません)