暑かったゴールデンウィーク。

 連休前は寒の戻りの様な天気を度々くり返し、農作物に被害が出たりして野菜の値段が高騰し、家計にも少なからぬ影響が出た。
 異常気象とも思える春だったが、私の心の隅には昨年12月30日に土に埋めてやったガマ蛙の心配があった。土をかけた場所に目印として荷造り用のプチプチを被せ、四隅に石を置いて固定しておいた。
 桜の咲いた頃から時々プチプチをめくってみたが、ガマ蛙の出てきた気配がない。私の埋め方が悪かったので春の天候不順を乗り越えられなかったかと心配したし、死んでしまったのであれば、その場所には花を植えるのをやめようと考えていた。
 ところが、5月の連休は夏の様な気温と晴天を連れてやってきた。この暑さで庭の草花がぐったりしてきたので、水遣りのついでにプチプチをめくってみた。そこにはヨチヨチ歩きの赤ん坊なら足が落ちてしまいそうな穴があき、その穴の先にガマ蛙が座っていた。
 プチプチをめくってもガマ蛙は動こうとしなかったが、生きていただけでいいとプチプチをまた静かに被せた。