北朝鮮はなぜ核保有国になれないのか。

  私は国際社会が偏見を持っているからだとは思わない。製造に透明性が無く、管理に秩序がないから核保有国と認められないのだ。
 
  例としてダイナマイトで考えてみよう。
  近所にダイナマイトを持っている少年がいて、休日にはダイナマイトを破裂させて『花火だ!花火だ!!』と遊ぶ。
  なおかつ、近所の大人達に向かっては『僕はダイナマイトの取り扱いに慣れている。だから、発破の専門家としていつでも仕事してあげるよ』とうそぶく。
  しかし、その少年は『ダイナマイトはいっぱいある』と言うだけで本数も数えてない。保管も家畜小屋の屋根裏に積み上げているだけなので、盗まれても盗まれた事すら判らない。
  近所の住人達は「あのガキは馬鹿だから、いつ火のついたダイナマイトを投げ込むか判らない」とか「あの家が火事になればいいんだ。どんなにダイナマイトがあっても離れているから回りに被害はないだろう」と腹の底で思っている。
 
  今の北朝鮮は、そんなダイナマイト少年みたいなものなのだ。
  核大国として認められたいのなら、少なくとも核兵器の管理運用を明確にして、国際社会にそれを公表し、国際社会の査察を受ける必要がある。
  極秘裏に核兵器を製造して実験しても、その管理に明確な原理原則がなくては国際社会に認められない。もちろん、国際社会はそんなダイナマイト少年みたいな北朝鮮に核保有国の名誉など与えるわけもない。