『がんばれ!ニッピョン!』(ンッ??)

  リオ・オリンピックが始まった。こういう時になるとにわか愛国者が増えて『がんばれ!ニッポン!』という掛け声をあちこちで聞く事になる。
 
  数日前だが、スーパーで『がんばれ!ニッピョン!』と聞こえる幼い声を聞いた。2~3歳くらいの男の子と母親と祖母の3人連れであった。
  祖母が少し恥ずかしそうに『がんばれ!ニッポン!』と言い直すと、男の子はよけいにはしゃいで『がんばれ!ニッピョン!』とふざけてしまう。たったそれだけの事だったのだが、私の頭は拡大解釈してしまった。
 
  男の子の口がまわらずに『がんばれ!ニッピョン!』としか言えないのであればそれまでで、面白くも何ともない。
  ところが私の頭は、もしあの祖母が茶菓子を食べる時に『がんばれ!ニッポン!』と言おうとして『がんばれ!ニッピョン!』と言ってしまったり、『ニッポン』と言う時に勢いあまって総入れ歯が外れそうになって『ニッピョン!』になってしまったと考えると笑える話である。
  それを孫の耳がしっかりととらえ、耳にくすぐったい『ニッピョン』を言い続け、さらにお祖母ちゃんが訂正しようとするのが面白くてマイブームになってしまったのかもしれない。
 
  事の真相は判らないけど、一瞬暑さを忘れて含み笑いしてしまった出来事であった。私も孫に向かって『がんばれ!ニッピョン!』と言ってみたいけど、息子の嫁から嫌われそうな気がする。多分、お祖母ちゃんが母親の実母だから許される言い間違いなのだろう。