女房の入院中の生活。(その2)

  今回の救急入院で、女房は看護師から『持ち物の手際がいいわね!!』と感心された。
  別に家庭内事故を予想して入院の用意をしていたわけではない。実は、女房が夏に胃癌の検査を受けて『C判定』となり、医者から胃癌の可能性があると脅されて入院の用意ができていたのである。
  だから、ティシュからパジャマまで入院の用意は完璧だった。しかし、その洗濯など私の支援作業がどうなるのかは考えていなかった。結局、病院の面会時間が午後1時からだったので、それを中心とする生活パターンが定着した。
 
  昼過ぎに家を出て病院に行き、夕方に女房の下着などを持ち帰り、夕食後にその洗濯をして部屋干しする。季節が冬だからストーブで洗濯物は臭いも出ずに朝までには完全に乾いてしまう。
  朝は、洗濯物をたたんだりして病院に持って行く物を揃え、掃除などを済ませてから遅めの朝食を食べると昼近くになる。
  こんなパターンで見舞い生活を続け、女房は2週間あまりで退院した。でも、もしこれが長期入院であった場合、こんなパターンで生活が上手くいったか疑問が残ってしまった。
  日常生活はこんな単純なパターンで送っているわけではなく、もっと複雑な事が起きているわけだから、1ヶ月以上の長期入院であったならばどこかでパターンは崩れていただろう。
  夫婦2人の生活とは心もとないものだと思ってしまった女房の入院だった。
 
(ファン限定の『大人の話』にも大人向けの話をブログアップしました)