病気上手の死に下手。病気下手の死に上手。

  私の従兄弟にテニスが趣味の女性がいた。毎週1~2回テニスをやり疲れ知らずの元気な人と思っていたが、50代なかばで突然亡くなった。親戚一同『あんなに元気だった人がなぜ?』と、突然の死に納得できなかった。
  すると、誰かが『昔から、病気上手の死に下手。病気下手の死に上手。という言葉があったな~。その言葉通りだ』とつぶやいた。
 
  私は50代で痛風になり医者にかかった。すると、高脂血症が見つかり、高血圧予備軍というのも分かった。痛風は服薬治療し、その他は体重を落とせば正常値に落ち着くかもしれないとダイエットを指示された。
  ところが、勤めていると飲み食いを制限する事が難しく、体重は1~2Kgしか落とせなかった。それでも血圧は少々落ちたが、コレステロール値はほとんど変化しなかったので、高脂血症も服薬治療になり、現在も続いている。
 
  私に比べると女房には慢性的な病気は無い。だが、先週。突然気持ちが悪くなり、上と下から出す様な事態となった。まあ、朝から『だるいし、気持ちも悪い』とは言っていたのだが、まさかあげたり、くだしたりするとは思わなかった。
  熱が出たわけではないので、本人も冷静に分析して『多分、便秘に食べ過ぎだと思う』と言っていた。
  私も、あげてくだす女房を見ていると心おだやかにはすごせないのだが、食べられるわけではないから料理を作ってもしかたがないし、筋肉痛ではないから揉んだりさすったりできない。疲れ果ててトロトロ寝ているから話しかけるわけにもいかないし、テレビもつけられずにオロオロしてすごした。
 
  女房は、あげてくだした影響で当日も、翌日も寝ていた。それから今日まで1週間くらいになるが、まだ家事なども続けてやらずに、度々休む様にしている。歳をとるとちょっとした事でも回復に時間がかかる様になるものであり、無理もきかなくなる。
  我が家では、病気上手の死に下手が私で、病気下手の死に上手は女房かもしれない。
 
(ファン限定の『大人の話』にも大人版便秘ネタを書きました)