私はどこまでも猿だ。

  昨年の暮れに、珍しく夫婦喧嘩をした。
  前々回のブログ『わけの判らなかった嵐を呼ぶ男の歌詞』に書いた通りの女の直感による結論に、私が納得できなくて説明を求めて追い詰めた事が夫婦喧嘩の原因だった。
 
  昨年末は息子の引っ越しが12月28日の予定だったので、1月5日の仕事始めまでに新居の整理をしなければならないだろうと、私から息子に『正月には自宅の整理をする様に』と、年始のあいさつに私達の所に来ることはないと提案した。
  そこで、正月には特に祝い事はせずに暮らそうと女房に提案したのだが、女房は例年通りにやりたいという。例年通りの正月だとお金がかかるので、長い話し合いでも私は納得できなかった。
   そんな言い合いの中で、女房が突然『ネットばかりやっていて』と言ったその言葉に私が切れて、私の内なる猿が目覚めた。
 

  昔、京大でアフリカでチンパンジーの研究をしていた。(今もしてるのかな~?)
  そこの観察映像に、ボスやボス候補のチンパンジーが大きな枝などを仲間の前で引きずりながら走り回り、自分の体力を仲間に見せつけていた。それは、
自己の優     位性を見せびらかす誇示(ディスプレー)行動であるという観察映像があった。

 
  私も、議論とは関係のない『ネットばかりやっていて』という女房の言葉に切れて「それならネットはやめる」とノートパソコン3台を女房の目の前で叩き割った。これは、猿の誇示(ディスプレー)行動そのものである。
  女房は、私のその姿を見て議論は中途半端なままに打ち切りとなった。

 

  夫婦喧嘩の原因となった女房の『ネットばかりやっていて』という言葉に、女の特徴が出ている。そんな傾向は男女共にあるのだが、特に女にひどいのが、話の最中に突然話題が飛ぶ事である。
  私はとりあえず、それを『跳躍思考』と呼んでいるが、年齢に関係なく女の話は何の脈絡もなく話題が変わるので、男にはついて行けないのに、女同士ではそのまま話が進んでいく。

 
  まあ、男でも飲み会などではそんな事が起きる。大概は、話題に加わっていない奴の突拍子もない発言である事が多いが、跳躍の高さが低いというか、前説があったりするので頭の混乱は起きにくい。
  私からすれば、女の話はカラオケルーム的である。すなわち歌う人は歌い、歌っている人以外は自分の選曲に夢中な情景に似ていると思っている。(こう書いて私は押しも押されもせぬ歳よりだと自覚した)