わけの判らなかった『嵐を呼ぶ男』の歌詞。

 石原裕次郎主演の映画『嵐を呼ぶ男』の中で歌う歌詞に『♪恋のうさも吹っ飛ぶさ♪』というのがある。私は恋するには早い歳だったので、恋をするとウサが溜まるなんて事があるのだろうかと不思議に思った。
 
 彼女いない歴27年の末、結婚して知ったのは男と女で考え方が違うという事だった。私は女房が『理論的でない』と思い、女房は私の事を『考えなくても判る事を考える奴』と感じていた。
 そして、好きだし愛しているのに、お互い理解できないところができてフラストレーションが溜まった。そして、これが恋のうさなのだと私は理解した。
 
 もう少し書き添えると、女房が何かをする時「これ、こうしとくね!」と言うが、私はどうしてそうするのか判らない。だから「どうしてそうするの?」と聞いても女房はそれに答えられない。
 なおもしつこく聞くと「考えなくても判るじゃあない!!」と、少し切れ気味になる。そんな時、私は「女の感性にまかせるよ」と言って、それ以上聞かない様にしている。それはそうだ。私だって直感で動く時はなぜそうするのか説明できない。だが、女の直感って、男に比べると守備範囲が広すぎる。
 
 女にとって直感的行動であっても、男には理解できない事がある。あるというより、そんな事が多すぎる。そして理由を聞いても女は答えてくれない。それはそうだ『それはそうあるべき』『これはこうあるべき』という直感というか、人生経験からの必然的帰結だから考える必要などなく結論が出てしまうのだ。
 だが、男にはそれが理解できない。男は考えないと行動できないのだ。男も人生経験で学び、似た様な事象でも周囲の条件が変われば結論の変わるところで生きてきたのだ。すなわち、黒い物でも白と言う様な事を度々経験したので、どうしても女の結論の根拠が聞きたくなってしまうのだ。
 
 女にとって、男の疑問に答えるのは面倒くさい事だと思う。だが、男にとってはどうしても聞きたい事なのだ。なぜなら、もしトラブったら、そのトラブルの解決が男に丸投げされるのが判っているからだ。
 ケイイチ様が、時々『私は家来ですから』と書いている事があります。私も同感です。トラブルを丸投げされた時には『よきにはからえ』と言われた様で凹みます。
(男と女の間には深くて越せそうにない溝がある!よく見ると幅は狭そうだ!!だがお互いに『そっちが譲歩しろ』と言っている気がする)